日々平穏、善哉善哉。

南四国でアラフォーのオバチャマが、好きなものをひたすらに叫ぶだけのブログです。ごくごく稀に真面目な話もあります。

旦那闘病記。その13

旦那闘病記はこの記事で終わりです。


先日、かかりつけの病院で発症半年にして、初めての検診を受けた。

くも膜下出血の合併症として最後に表れるのが水頭症出血や手術のあとに脳内に水(?)が必要以上に貯まれば、脳が圧迫されて認知症に似た症状が出てくる。

診察の結果、クリップもちゃんと機能しているし、水頭症の心配も今のところなし。
とはいえ、数年の間は経過観察のために定期的な検診を行うことになった。
何より、くも膜下出血の再発はないことが分かった。

診察の最後にかかりつけ医が言った言葉。


私たち医師は知識がある。
くも膜下出血がどう起きて、どう対処すればいいか、手術の手順も知っている。
けれど、痛みや苦しみは、経験していないから本当は分かっていないかもしれない。
経験した人が、伝聞して欲しい。


その通りだと、思った。
病気がその人の存在理由になってはいけないけれど、
病気の経験はもしかしたら他の人への警告になるかもしれない。
病気になったとしても、少しでも軽く済むための助言になるかもしれない。

決して作家やエッセイストのように洗練された文章が書けるわけではない。
伝わりにくいかもしれない。

けれども、書き記すこと、多くの人の目に触れることが大事なのではないか。

そう感じた。
だから、嫁が書き残すことにした。

5月の発症から数ヶ月に渡った、
旦那の戦いと、
嫁の戦いの、記録を。
誰かに読んでほしい。
そして、自分たちがあの日々を忘れないために。



さて。
長々と書きましたが、

くも膜下出血に限らず、
病は、年齢性別関係なく、
ある日突然、
牙をむきます。

旦那は幸運にも、帰ってきてくれました。
だから、嫁も書くことが出来ます。

けれど、すぐそばにある『地獄』に常に備えることなど、出来ないんです。

出来ることは、2つだと思うのです。

病はそばにあることを、忘れないこと。
危険は潜んでいることを、覚えておくこと。

旦那は、まだ経過観察中。
何が待ち構えているか、わかりません。
ようやく日常が戻ってきた、その喜びを噛み締めながら、時々緩む旦那のケツを叩きながら、日々平穏に過ごしています。
今年の年越しは、二人でガキ使見ながら、年越しそばをすする予定です。
来年も平穏な日々が続く事を祈って、旦那闘病記を終わりにしようと思います。

長文、お読みいただき、ありがとうございました。

ちひろ。